がんに対する認識

厚生労働省の統計によると、1981年にがんが死亡原因のトップとなり、現在は男性で最も多いのが肺がん、女性では大腸がんという報告がなされています。がん発症のリスクを軽減するために国立がん研究センターが提唱しているのが「禁煙、飲酒の節制、塩分を控えめにする、適度な運動、適正なBMI(体重を身長(m)の2乗で割った数値)の維持」です。これら日常生活でのがん予防のほか、定期的にがん検診を受け、がんや、がんの原因になりやすい箇所がないか、細かくメンテナンスが行われるようになってきました。

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またがんに関する情報が、報道や書物、インターネットなどで容易に手に入る環境にあります。昔は不治の病、かかったら命を諦めなければならないとされていましたが、医療の進歩によって「早期発見であれば必ず治る病気」へと変化してきているとも言えるでしょう。

こうして考えると、私たちのがんに向かい合う姿勢はポジティブなものとなってきたように思われますが、日常でよく耳にする肺がん、大腸がん、胃がん、子宮がんなどに比べて、口腔がんの認知度と認識はまだまだ低いのが現実です。

なぜ死亡率が高いのか?

「食事をすると胃が痛む。胃がんかもしれないので検査へ行こう」「肺がん予防のために禁煙外来に通う」という人はいらっしゃいますが「口腔がん予防のために歯科医院へ健診に行く」という人は数えるほど。

体内に発症するがんは専門医にかからなければ確認できませんが、口腔内は異常がないかどうかを自分の目で見てチェックすることが可能です。それなのに死亡率が高いのはなぜでしょうか?

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日本人の口腔がんを年齢別に見ると、70代が29.1%、60代が26.5%、50代が18.1%となっており、50歳以上が約80%を占めているという報告があります。高齢化社会を迎えた日本では、今後高齢者の口腔がん患者がさらに増加すると予測されています。

口腔がんは自分で初期の段階で見つけることができます。早期発見できれば、それだけ治癒率が高まりますが、口内炎などの粘膜疾患、歯肉がんの場合、虫歯による痛みが原因ではないかといった思い込みや勘違いによって見逃される可能性があり、これが、死亡率が下がらない要因の1つとなっています。

なかなか治らない口内炎がある、しこりや粘膜が部分的に赤くなっていたり白く変色したりしている、などの症状が現れたら、自己判断せず、早めに歯科医院を受診するようにしてください。口腔内環境を整える、口腔内のチェックを習慣化する、気になる疾患があれば速やかに歯科医院へ行く、この3つを実践することで、口腔がんの死亡率は確実に減少していくはずです。

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