観察時のポイント

FVLが認められた場合
●炎症性病変との鑑別を考える
咬傷や口内炎などの場合、ターンオーバーの期間を考慮し回復傾向の有無を確認してください。

●対称部位に同様のFVLがないか確認する
対称部位にFVLが確認出来る場合は、比較的良性の可能性が高いです。

●口腔がんの好発部位との関係性を考慮する
FVL病変の部位と、口腔がんの好発部位を考慮し少しでも疑わしい場合は、精密検査の実施もしくは基幹病院への紹介を行なってください。

●良性病変との鑑別をすることが重要
出血などを伴う病変の場合、ヘモグロビンの働きによりFVLとして観察できます。
判断出来ない場合は、ナビシステムをご利用下さい。

●他の検査方法(視診・触診・擦過診・細胞診・組織診など)と合わせて診断する
口腔内蛍光観察装置での感度、特異度はともに100%ではありません。
口腔内蛍光観察装置はスクリーニング機器として使用し、視診や触診での所見と異なる場合には、必ず他の検査方法と併用して下さい。

※注意※
口腔内蛍光観察装置は、補助的診断機器として使用することが原則であり、従来の口腔粘膜検査での異常所見を覆すべきものではありません。
クリニックで判断できない場合や、設備が無い場合は近隣の基幹病院へご紹介をお願いいたします。

口腔内蛍光観察装置について

1. 口腔内蛍光観察装置の種類 2. 病変描出の仕組み 3. 使用時・観察時のポイント