舌がんの切除手術

早期
がんが小さめで浅い場合は、舌の一部分のみ切除します。局所麻酔を行い、日帰りで済む場合がありますが、奥にできたときは全身麻酔での手術となります。術後数日は舌が腫れたり痛みを感じたりしますが、回復すれば、飲食や発声もこれまでどおりスムーズに行えます。

中期
がんが舌の中央辺りまで根を広げている場合、がんがある側の舌を半分切除してがんを取り除きます。欠損部は患者さんの皮膚を移植するなどして再建が可能です。術後1~2週間は口から食事を摂ることができないため、鼻からの流動食や点滴で栄養補給を行います。飲み込みにくい、発声しにくいなどの機能障害が残りますが、日常生活にほとんど支障はきたしません。

大幅切除
がんが舌の半分以上に広がってしまった場合は、舌の大部分を切除せざるを得ないケースがほとんどです。切除後の欠損部は皮膚移植などで再建することで、術前と比較し70%~80%程度の機能回復は見込めるでしょう。術後、縫合部が安定するまでは鼻からの流動食と点滴で栄養を補給します。その後、飲み込むためのリハビリを行いますが、流動食が摂れるようになるまで1~2か月以上かかる場合がほとんどです。術後しばらくは思うように舌が動かないため、綺麗な発音をすることが難しくコミュニケーションに苦労しますがリハビリを経て回復します。

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